山を育てる人


tomoenokiでは山の木を、育てた方から直接受け取って加工し、暮らしに寄り添う道具として皆さまの元へお届けします。山を守り育てているのが大分県日田市中津江村の「田島山業(たじまさんぎょう)」さん。大分県日田地方は杉の産地として知られ、ここで育つ杉は、屋久島の屋久杉・宮崎の飫肥(おび)杉とならぶ九州三大美林として有名です。そんな日田地方で最初に杉が植えられた場所と言われているのが中津江村。田島山業さんは、歴史ある日田の地で現代まで林業をつづけ、現在は約1,200haの森を所有・管理されています。下刈り・間伐などの管理から伐採、そしてその後は再び山を整備して新しい苗木を植える…。そうして豊かな山を守り育てていく活動を続けていらっしゃいます。


tomoenokiで使わせていただく田島山業さんの杉の板は、大分県日田市中津江村で育ち、伐採後、長い間お日さまの元で天然乾燥されたもの。無垢材は調湿作用に優れているので、どうしても収縮と膨張を繰り返し変形しやすいのですが、天然乾燥されたものは乾燥が落ち着いて、変形が少ないのが特徴です。さらに、天然乾燥は木材の細胞を壊さずに乾燥できることから、しっかり杉の香りを残せることも大きな特徴の一つ。まるで森にいるかのような杉の良い香りを、お家でそのままお楽しみいただけます。



田島山業の田島大輔さん茉莉さんご夫婦が案内してくれた森には、幸せそうに佇む杉の木とその下には清らかな湧水で育った葉わさびが。「大好きな場所です」とキラキラの笑顔で話してくれるお二人からは、この森への愛情がひしひしと伝わってきます。愛されて、大切に大切に育てられてきた森の木でつくる道具たちには、きっと幸せな記憶が宿っています。その幸せな森の木が、より一層あたたかで、やさしいお家時間をつくってくれることを、願っています。